抄録
筋音図は筋収縮にともなって体表面上に発生する微細振動を導出記録した信号である.本稿「筋音図の計測と処理」では,これまでに筋音図の導出記録に使用されてきたトランスデューサを取り上げその特徴について述べた.特に,対応する物理量の明らかな加速度計やレーザー変位計を基準として行われた接触型センサやマイクロフォンによる記録の比較検討を取り上げた.こうした結果から,接触型センサやマイクロフォンが体表面の変位を反映すると考えられることを示した.次いで,筋音図の導出の基本的な要件である導出方法と処理について概説した.トランスデューサの設置方法や筋音図に基本的に施される信号処理についてまとめた.また,導出記録された筋音図の信頼性に関する知見をまとめ,筋音図導出に関わる問題点を指摘した.