抄録
障がい者のスポーツでは,選手の疾患や障害特性が多様であるため,個々人に適した練習方法や環境設定が必要である.競技スキルの向上,スキルと障害の判別やクラス分け等,動作分析を活用した評価が有用となる.特に,重度障がい者がスポーツを行う上では,四肢・体幹の運動学的な解析やそれに基づいた指導だけではなく,視覚,空間認知,聴覚,平衡機能等,多面的な障害も視野に入れた評価や指導を行っていく必要がある.さらに,車椅子に代表されるスポーツ用補装具の開発や適応により,潜在的なパフォーマンスを引き出し,競技力を大きく向上できる可能性があるため,スポーツ用補装具のフィッティングやニューモデルの開発も含めた包括的なバイオメカニクス研究が大きな鍵となる.