抄録
近年,生命情報通信のイノベーションを産業,臨床分野などに活かすため,産学官金を巻き込んだ,多くの取り組みが行われている.本稿では,そうした取り組みのひとつである,けいはんなリサーチコンプレックス事業(平成27 年度 ~)の異分野融合研究開発のこれまでの経緯,研究開発活動の現状を紹介する.さらに,けいはんなリサーチコンプレッ クス異分野融合研究開発をリーディングしている,脳情報通信融合研究センター(CiNet)の「脳に学ぶ」異分野融合研究開発を紹介し,今後さらに実践的な取り組みが増すと思われる,脳科学の産業,臨床分野への応用について,その展望を 述べることとする.