バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
研究
反復末梢性磁気刺激におけるクリック音が体性感覚刺激の検出に及ぼす影響
浅尾 章彦青木 優弥能村 友紀澁谷 顕一
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2019 年 43 巻 1 号 p. 41-45

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抄録

本研究は,健常者に対する反復末梢性磁気刺激においてクリック音が体性感覚刺激の検出に及ぼす影響を明らかにする ことを目的とした.健常成人被験者22 名に対して,反復末梢性磁気刺激を感じた際に反応する体性感覚刺激検出課題を行った.実験は,聴覚刺激ありと聴覚刺激なしの2 条件を行った.反復末梢性磁気刺激は,刺激周波数10 Hz,刺激時間2 秒間,刺激強度は感覚閾値の0.6 ~ 1.4 倍とし,計90 回を恒常法にて実施した.各被験者の反応から刺激強度と検出率の関係を示すための心理測定関数を算出した.結果,聴覚刺激あり条件の検出閾値は聴覚刺激なし条件と比較して低かった.本研究から,健常者に対する反復末梢性磁気刺激においてクリック音が体性感覚刺激の知覚を促通する可能性が示唆された.

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