バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
解説
茶道における身体表現
「点茶七要」論の地平
田中 仙堂
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2024 年 48 巻 3 号 p. 112-117

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抄録
今日,「茶道を習う」というと,点前を学習することと理解されている.身体表現に相当する「点前」に焦点があてら れるようになった歴史的経緯を,喫茶風習の伝来から論じる.続いて,大日本茶道学会の創始者田中仙樵が,従来の伝承を整理する形で,望ましい点前を判断する・実践する上での基準と眼目を示した点茶七要論を紹介することで,日常の生活動作であった茶の準備作業が,身体運動の合理性という基準から評価されていること,その運動を可能にする身体を形成することが「茶の修行」に含まれるていることを解説する.
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© 2024 バイオメカニズム学会
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