抄録
ヒトの運動機能の獲得メカニズム理解や発達過程に生じる運動障害に対する早期介入や支援の必要性から,発達初期
の運動機能については動物実験や詳細なヒト乳児の観察研究を通して古くから研究が進んでいる.さらに,近年のAI技術やヒューマンロボットインタラクション,その他の計測技術の発展により,新生児や乳児にも適応可能と考えられる技術が増加している.そのため,これらの技術は実際に新生児や乳児に施行されている早期の介入や支援への技術応用可能な余地があるといえる.本稿では,近年発展した技術の発達初期における積極的活用に向けて,主に新生児期の運動機能に関するバイオメカニズムの特性や捉え方について解説する.