2017 年 9 巻 2 号 p. 147-158
本論は,養護学校義務化が障害者福祉政策に与えた影響について検証を行い,今後の障害者福祉政策の課題について指摘したものである。その結果,養護学校義務化の影響を受ける1990年代では,養護学校卒業者と障害者福祉施設の増加数に関連が見られることを発見した。その背景には,養護学校義務化は卒後の問題を顕在化させ,それが障害者福祉政策の課題として突きつけられていた事情が考えられた。そして,今後の障害者福祉政策の課題について,障害者の高齢化やいまだ顕在化してこなかった重度障害児の存在などを指摘した。