SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section A
赤外放射光を用いた赤外光音響顕微分光の開発
森脇 太郎
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 10 巻 2 号 p. 132-136

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抄録
 BL43IR 赤外物性ビームラインにおいて、赤外光音響検出器を導入し、赤外分光光度計試料室内と赤外顕微鏡下のそれぞれの位置で、赤外放射光と熱輻射光での分光スペクトルを比較検討した。試料室内では集光サイズが大きく、赤外放射光の高輝度優位性を活用できていないと考えられ、熱輻射光のほうが S/N 比が高く、有意なスペクトルが得られた。顕微鏡下での測定では、顕微鏡光学系によるスループットの制限によって、どちらの光でも信号強度が低く、有意なスペクトルが得られなかった。今後の展開として、サンプリング周波数を低くして、信号強度を高くする方法について検討した。
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