SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section B
In-situ USAXS による非溶媒誘起相分離ダイナミクスの構造解析
岩間 立洋廣澤 和坂本 直紀
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2022 年 10 巻 3 号 p. 305-308

詳細
抄録
 銅アンモニアセルロース溶液の非溶媒誘起相分離における構造形成過程を in-situ Ultra Small Angle X-ray Scattering (USAXS) で追跡した。原液を凝固液浸漬後まず超小角領域において散乱強度が増加し、その後、ある誘導時間経過後に約 10 nm の相分離構造が形成されることが明らかになった。浸漬時間 60 秒において超小角領域に散乱ショルダーが観察され、その構造サイズは約 270 nm であることがわかった。その散乱ショルダーは経時的に不明瞭になりべき乗の散乱へと変化した。超小角領域に観察された構造は初期構造が数 100 nm であり、経時的に成長する可能性が示唆された。
著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top