抄録
純鉄上に高温酸化で形成するウスタイト皮膜 (FeO) の共析変態時に導入される皮膜中の変態応力とその皮膜厚さ方向分布の時間変化を高温 in-situ 測定するための実験条件の確立を目的として、予め相変態させた皮膜中の室温における残留応力を sin2ψ 法を用いて ex-situ 測定した。測定はシンチレーションカウンターあるいは PILATUS-2M を用いて行った。シンチレーションカウンターを用いた測定では、厚さ方向の応力分布を明確に確認することができたが、PILATUS-2M を用いた測定からは妥当な結果を得ることができなかった。