抄録
タングステンめっき用の Na2WO4-WO3 系溶融塩浴に関し、めっきプロセス温度である 800°C~900°C での融体構造の理解のため、X線広角散乱測定を試行した。試料は嵩密度向上のための予備溶解の後、石英キャピラリに入れ、雰囲気制御した電気炉で加熱しながら、61.4 keV の高エネルギーX線を利用して測定した。試料のX線透過率変化から、相変化及び融解点を決定するのに成功した。一方で、散乱スペクトルの測定では、試料の昇華由来で散乱スペクトルに不連続が生じ、構造因子 S(Q) の算出が困難という課題が明らかになった。