スマートフォンやソーシャルメディアの普及を背景に,SNS等を通じた児童の被害が増加しており,青少年を取り巻く情報環境は大きなリスクと隣り合わせになっている。本研究ではその中でも近年深刻な社会病理となっている「売買春」に着目し,Twitterにおける問題投稿に付帯されるハッシュタグの特徴について計量テキスト分析の手法を用いて分析した。
結果より,登場頻度の高いハッシュタグについて「エリア示唆」「援助(間接的表現)」「援助(直接的表現)」「裏アカウント示唆」「学生示唆」「性描写」「その他」の7つに分類し,その中でも地域名を明示する「エリア示唆」と売買春を間接的に示唆する「援助(間接的表現)」の共起関係が強いことが明らかとなった。こうした知見はサイバー補導における効率的な事前検知につながることが期待できる。