2017 年 2 巻 p. 42-45
現在宇宙太陽光発電衛星(SSPS)の実現可能性が高いモデルとして, 発送電一体パネル型が検討されている.これは一方の面にソーラーパネルを設置し, もう一方の面に送電用のアンテナアレーを搭載した多数のパネルを組み合わせたモデルである.SSPSは静止衛星軌道上で運用されるため, 衛星本体と太陽の位置関係は周期的に変化する.これに伴い衛星全体の熱変形も周期的に生じることとなる.マイクロ波による送電精度は衛星全体の平坦度に影響を受けるため, 高効率な電力利用を実現するためには熱変形の制御は重要な課題となる.本論文では, 衛星全体の平坦度の保持のためのパネル間の角度制御を目的とした, カーボンナノチューブを用いた高分子アクチュエータに関する研究について論じる.