抄録
18世紀中頃に起こった産業革命によって、地球環境の熱平衡と生態学的な平衡が崩れ始めている。エネルギー消費と温室効果ガスの急激な排出増加は、人間の持続可能な発展を脅かしつつある。その唯一の解決策は、新しいエネルギーの構成を確立することである。しかし、新しいエネルギー構成は、情報という概念との統合なしで効果的に行えない。この問題に関し、エネルギーと情報間の相関関係について提案する。最初に、発展段階の新しいエネルギー構成、すなわちエネルギー源の多様性やエネルギーの流れの特徴について紹介をする。その中で、エネルギー貯蔵の重要な役割について明らかにする。エネルギーを貯蔵することによって、エネルギーシステムの効率、クリーン度、信頼性、安定性を強化することができると考えられる。エネルギー貯蔵システムを効率的に機能させるための重要課題は、情報をエネルギーに融和させることである。本論の目的は、持続可能な発展のためのエネルギーと、情報の相関的関係の重要性を明示することである。昨今の大容量のデータを扱う時代において、エネルギーと情報の関係に注意を払わなければならない点を指摘する。