口腔・咽頭科
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CNVを利用した電気味覚検査の波形の特徴
北奥 恵之西村 明子米山 恵嗣山本 俊宏成尾 一彦松永 喬
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1995 年 7 巻 2 号 p. 167-172

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抄録

成人25例で40μAの電気味覚刺激によるCNVを測定した.検査に協力的な条件下では, CNVの後期成分は全例に, 警告刺激である電気味覚刺激によって誘発されるP300はFzとCzでは約70%に, Pzでは92%に認められた.CNVの初期成分では約30%だった.次に, 警告刺激を無視し命令刺激である音刺激にのみ反応してボタン押しをする命題を行った.あらかじめP300を認めた9例中8例で振幅は小さくなるものの警告刺激でP300が認められた.残り1例では測定中の原波形ではP300らしき誘発電位を認めた.このように, 電気味覚刺激によるP300を指標にすることで他覚的検査として評価できた.CNVの初期成分や後期成分も補助的診断に役立った.

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