2004 年 70 巻 2 号 p. 187-193
冷凍スルメイカを5℃で12時間解凍後, 5~15℃で6時間保存し, 80℃, 20分間煮熟して凍結乾燥後, 粉末化したイカ乾製品褐変モデルを35℃で30日間貯蔵して, 褐変による色調変化とリボースおよびグルコース含量の変化を調べた。リボースは急速に減少し, 色差計で測定した褐変指標b*値も急速に上昇し, b*値とリボース含量との間には高い相関が認められた。一方, グルコースも漸減したが, b*値との相関は認められなかった。以上の結果より, リボースがイカ乾製品の褐変に深く関与していることが確認された。