抄録
ABC算定ルール2-2を, オペレーティングモデルを用いたシミュレーションによって検討した。オペレーティングモデルはプロダクションモデルを基礎とし, 資源の確率的な変動と資源量指数の観測誤差を仮定した。結果は算定ルール2-2は得られる漁獲量も少なく, 管理に失敗する可能性も高いことを示している。資源量指数のトレンドや水準を用いた管理も検討したが, ルール2-2より安全で漁獲量も多かった。対象資源に対応したオペレーティングモデルを作成し, シミュレーションにより不確実性に頑健な管理方法を開発する必要がある。