日本水産学会誌
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リアルタイム PCR を用いたアユ冷水病魚における Flavobacterium psychrophilum の定量性の検討
大原 健一景山 哲史桑田 知宣海野 徹也古澤 修一吉浦 康寿
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2009 年 75 巻 2 号 p. 258-260

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抄録

冷水病菌の PPIC 遺伝子をターゲットとし,アユの β-actin 遺伝子を内在性コントロール遺伝子に,リアルタイム PCR(R-PCR)による,冷水病発症アユ体内における冷水病菌の検出法の特異性と定量性について検討した。10 冷水病菌株および 9 同属近縁菌株について R-PCR を行った結果,冷水病菌のみから目的の増幅産物が得られた。培養法で 104 CFU/g 以上の生菌数が得られた発病アユの脾臓について R-PCR を行った結果,35 検体のうち,33 検体で増幅産物が得られた。33 検体の相対量と,培養法で得られた生菌数の回帰式は y=1.054x+20.93, R2 値は 0.916 となり,有意な相関が認められた。

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© 2009 公益社団法人 日本水産学会
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