日本水産学会誌
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カキ養殖の実施形態別有機物負荷特性の評価
川口 修平田 靖若野 真山本 民次陸田 秀実
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2011 年 77 巻 6 号 p. 1043-1050

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抄録
江田島湾を対象に,カキ養殖モデルを構築し,カキ筏から負荷される有機物量を「ヨクセイ」,「イキス」および「ノコシ」と呼ばれる養殖実施形態別に見積もった。これにより,カキ養殖によって海底に負荷される有機物総量は年間 13.5 kg P eta−1 d−1 であり,筏台数の多い「ヨクセイ」によるものが大きいことが明らかとなった。一方,筏単位では,「ノコシ」の負荷量が「ヨクセイ」の 1.5 倍と大きかった。また,「ノコシ」は負荷量/生産量比が最も大きいことから,環境に対する負荷が大きい養殖実施形態であると結論された。
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© 2011 公益社団法人 日本水産学会
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