日本水産学会誌
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カツオ血合肉の貯蔵中における揮発性成分の変化
平塚 聖一青島 秀治小泉 鏡子加藤 登
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2011 年 77 巻 6 号 p. 1089-1094

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抄録
カツオ魚肉の貯蔵中における揮発性成分(VOC)の挙動を SPME-GC/MS 法により分析した。カツオ魚肉の VOC は普通肉よりも血合肉で多く,主成分はヘキサナールであった。5°C および 25°C で貯蔵中に,カツオ魚肉中の VOC は増加し,アルデヒド類の増加率は普通肉よりも血合肉で高かった。カツオ魚肉より調製したタンパク質と魚油を混合して緩衝液中で反応させたところ,血合肉タンパク質と魚油とを反応させた区でヘキサナールの生成率が高かったことから,カツオ血合肉の VOC の生成は両者の複合作用によるものと推察された。
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© 2011 公益社団法人 日本水産学会
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