2016 年 82 巻 1 号 p. 36-38
給餌開始時期の遅れがカサゴ仔魚の成長および生残に及ぼす影響を調べるため,給餌開始日を産出日,産出後 1, 3, 5, 7 日後および無給餌とした 6 つの試験区でカサゴ仔魚を 10 日間飼育し,実験期間中の生残率および全長を比較した。生残率は産出後 5 日までに給餌を開始しなかった場合に大きく低下し,実験終了時の全長は産出日の給餌開始に比べ,産出後 1 日以降の給餌ではいずれも有意に小さかった。従って,カサゴ種苗を効率生産するためには,産出直後から速やかに外部栄養を供給する必要があるだろう。