日本水産学会誌
Online ISSN : 1349-998X
Print ISSN : 0021-5392
ISSN-L : 0021-5392
報文
人工および天然アユにおける計数形質の比較
占部 敦史海野 徹也
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 84 巻 1 号 p. 70-80

詳細
抄録

 日本国内の7カ所の生産施設で生産された人工アユ集団と海産遡上アユ5集団および陸封アユ2集団の天然アユ集団の計数形質を比較したところ,胸鰭と臀鰭の鰭条数,側線上方横列鱗数,脊椎骨数に違いが認められた。人工アユと天然アユの由来判別で,簡便で有効性が高い形質は背鰭第5条を起点とした側線上方横列鱗数であった。人工アユに特異的な下顎側線孔数の欠損や耳石結晶化は発生率が高ければ由来判別に有効であると考えられた。

著者関連情報
© 2018 公益社団法人 日本水産学会
前の記事 次の記事
feedback
Top