2018 年 84 巻 3 号 p. 369-376
刺網によるニゴロブナ漁獲魚について,2006-2008年の2-3月に体長,年齢,性比およびGSIを調べた。2007年4月に導入された漁獲制限サイズ(体長170 mm)以下の個体は,2006年(導入前)の18.9%から2008年(導入後)には2.8%に減少した。年齢は1歳と2歳が大部分を占め,性比は雌が7割以上を占めた。GSI値が小さい雌はしばしば商品価値の低い雄と同等に扱われ,2008年には全体の3割に達した。不合理な漁獲の低減には,漁期を遅らせることが有効と考えられた。