2019 年 85 巻 2 号 p. 142-149
外洋域に分布するヒラマサ3種(Seriola lalandi, S. dorsalis, S. aureovittata)の遺伝的差異から集団構造を明らかにするため,北西太平洋(日本沿岸,北西太平洋外洋,天皇海山)およびタスマン海で漁獲された個体を用いて,mtDNAのND4,CRおよびCOI領域の塩基配列を分析した。その結果,北西太平洋の4つの漁獲地点の個体間に遺伝的な差はなく,これらの北太平洋と南太平洋のタスマン海の集団間には有意な差があることがわかった。