2019 年 85 巻 2 号 p. 179-181
サワラ稚魚豊度の指標を簡便安価に得るため調査にシラス漁獲物を用いる方法を検討した。6月から7月にチリメンジャコの製造工程で除去されたチリメンモンスターをシラス4,200籠分確保し,サワラ仔稚魚の混入数を計数した。解析期間は混入が認められた期間とし,シラス総水揚げ量と加工重量を補助変量とした比推定量を用いて混入数を推定した。その結果総水揚げ12,645籠に対する混入数は41,636±2,542尾と推定された。本方法は生シラス調査に比べて費用とサンプル量を99%以上削減できる点で効率的であった。