膵臓
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特集:膵臓・膵島移植の現況と最新の研究
膵島分離法の進歩
松本 慎一
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2011 年 26 巻 2 号 p. 176-182

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抄録

膵島移植は提供された膵臓から膵島細胞を分離し,分離された膵島細胞を移植するインスリン依存状態糖尿病に対する移植治療である.移植手技そのものは低侵襲であり,患者にとって優しい治療であるが,膵島を分離する技術は難しく,膵島分離の技術革新は重要な研究テーマである.我々は,膵島分離の成績を向上させるために,膵管保護技術,酸素化二層法膵保存,密度を調整した密度勾配遠心法などを導入した.その結果,最新のプロトコールを用いると膵島分離成功率は90%に達し,さらに,1名のドナーの膵臓を用いてのインスリン離脱が可能であった.膵島分離成績の向上は,直接膵島移植の成績に貢献し,膵島移植を標準治療とするために重要と考えられる.

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© 2011 日本膵臓学会
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