膵臓
Online ISSN : 1881-2805
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原著
膵石症治療に関する全国実態調査
乾 和郎正宗 淳五十嵐 良典大原 弘隆田妻 進杉山 政則鈴木 裕三好 広尚山本 智支竹山 宜典中野 絵里子宅間 健介阪上 順一林 香月木暮 敦子伊藤 哲也向井 強前谷 容長濱 正亞芹川 正浩植木 敏晴古家 乾伊佐山 浩通森山 一郎重野 賢也水上 一弘七島 篤志小穴 修平池端 敦渡邉 典子廣岡 芳樹大越 惠一郎佐々木 洋治岩田 恵典工藤 寧中山 中中村 雅史
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2017 年 32 巻 4 号 p. 714-726

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抄録

膵石症の一次治療に関する全国調査で125施設1834例(男1479,女355)を集計した.ESWL 103例(5.6%),ESWLと内視鏡併用446例(24.3%),内視鏡261例(14.2%),外科治療167例(9.1%),その他358例(19.5%),無治療499例(27.2%)であった.症状消失率はESWL(内視鏡治療併用を含む)85.7%,内視鏡単独80.8%,外科治療92.8%と外科治療で高かった.早期偶発症はESWL 8.0%,内視鏡単独4.5%,外科治療27.1%,後期偶発症はESWL 1.7%,内視鏡単独2.5%,外科治療8.2%と外科治療で多かった.外科治療移行率ESWL 14.6%,内視鏡単独16.0%,外科治療再手術率6.7%と外科治療で少なかった.専門施設ではESWLと内視鏡併用治療は成績良好で安全に行われていたが,外科治療移行例があり,膵臓専門の外科との連携が必要である.

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© 2017 日本膵臓学会
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