抄録
減黄目的に, 切除不能悪性胆道狭窄の3例に対して, 経胃経肝的Endosonography-guided biliary drainage (ESBD) を施行した.
ESBDは, 超音波内視鏡ガイド下に経胃的な肝内胆管への穿刺の後に, テーパードカテーテルやバルーンカテーテルによる瘻孔部の拡張を行い, ステントを留置する手技である. 症例1 : 76歳女性. 切除不能胆管癌にて, 内視鏡的胆管ドレナージ (EBD : Endoscopic biliary drainage) にてステントを留置していた. 癌浸潤にて胆管が分断され, 左肝管へのガイドワイヤーの挿入が困難であり, 左肝管に対してESBDを施行した. 症例2 : 62歳男性. 胆嚢癌術後再発による胆管狭窄に対して留置したステント閉塞が頻回となり, 左肝管へのESBDを施行した. 症例3 : 84歳女性. 肝内胆管癌術後再発による閉塞性黄疸と診断. 胆管空腸吻合術後で十二指腸への内視鏡的アプローチが困難で, 右肝管 (左葉切除後) へESBDを施行した.
経胃経肝的ESBDは, EBD不成功例や, 閉塞胆管の状況に応じて選択肢の一つとなる有用なドレナージ方法と考える.