胆道
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症例報告
肝外胆管のびまん性壁肥厚を伴った胆管リンパ性ポリポーシスの1例
安藤 嘉章大村 清成牧野 直彦小澤 孝一郎長谷川 繁生赤松 学小林 敏一布山 繁美
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2015 年 29 巻 1 号 p. 145-151

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抄録
症例は75歳男性.右腎外傷後の経過観察で施行されたCT検査にて,肝外胆管に結節性病変を指摘された.EUSおよびMRCPにて上部から中部胆管にかけて,多発する隆起性病変を認めた.管腔内超音波検査(IDUS)では上中部胆管のみならず,下部胆管にもびまん性に広がる不整な壁肥厚を認め,部分的に複数の隆起を形成していた.胆管生検と細胞診では悪性細胞を認めなかったが,肝外胆管に不整な壁肥厚を認めたことから,胆管癌を否定できず膵頭十二指腸切除術を施行した.切除標本は粘膜内にリンパ濾胞の孤立性,集合性の過形成を認めるものの,悪性所見を認めず,胆管リンパ性ポリポーシスと診断した.胆道のリンパ性ポリープは非常に稀な疾患であり,さらに胆管リンパ性ポリープの報告はない.本症例で認めた肝外胆管隆起部の壁内低エコー像は胆道の良性腫瘍である炎症性ポリープの超音波像と類似していた.この超音波像は胆道の良性腫瘍を示唆する重要な所見と思われた.
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© 2015 日本胆道学会
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