胆道
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総説
胆道癌肝切除における周術期の感染症対策
菅原 元横山 幸浩江畑 智希伊神 剛水野 隆史梛野 正人
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2018 年 32 巻 5 号 p. 849-859

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抄録

胆道癌は胆道狭窄により発症し,初診時から胆道感染を併発していることも少なくない.胆道癌術後の感染症対策として,適切な胆道ドレナージを施行して肝機能の改善を図り,術前の胆道感染を制御することは重要である.胆道ドレナージ後の感染管理として,胆汁監視培養や胆汁返還が胆道癌診療ガイドラインで推奨されている.術前感染管理対策の一環として,栄養管理や術前運動療法に関する報告もみられる.

胆道癌に対する肝切除では術野の胆汁汚染は避けられない.そのため周術期の予防的な抗菌薬投与は重要であるが,胆道癌の周術期抗菌薬投与に関する報告は少ない.最近,胆汁から多剤耐性菌が検出されることも増え,診療に難渋するケースも少なくない.本稿では胆道癌周術期の感染対策の現状を概説し,周術期抗菌薬投与に関する知見について提示する.

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© 2018 日本胆道学会
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