2020 年 34 巻 1 号 p. 109-114
症例は70歳代の男性,4年に盲腸癌(tub1,pSS,pN0,ly1,v1,PM0,DM0,Stage II)に対して回盲部切除術を施行した.その後の経過観察中,CT検査で肝内B2,B3の胆管拡張を認めたが,肝内に腫瘍を認めなかった.肝内胆管癌を疑い,内視鏡的胆管造影検査を施行したところ,B2, B3の起始部の肝内胆管の狭窄を認め胆管内に腫瘍性病変を認めた.腫瘍部位での擦過細胞診では,異型高円柱上皮細胞が不整な腺管構造を形成する像が観察され,免疫染色ではCK7陰性,CK20陽性,CDX2陽性を示し,盲腸癌の肝転移が疑われた.肝左葉+左尾状葉切除術を施行した結果,肉眼的にB2,3起始部の胆管内に充満する約2cm大の腫瘍を認め,病理組織学的に盲腸癌の転移と判断した.手術後7年経過観察し再発は認めていない.盲腸癌の肝内胆管内の再発症例に対して肝切除を行い,長期予後が期待できた症例であり報告する.