胆道
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総説
胆嚢腺筋腫症の疫学と診断
有坂 好史荻巣 恭平花本 浩一
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2020 年 34 巻 2 号 p. 163-174

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抄録

胆嚢腺筋腫症はRokitansky-Aschoff sinus(RAS)が増殖し胆嚢壁肥厚をきたす良性病変であり,病理学的には「組織標本上1cm以内に5個以上のRASの増殖がみられ,3mm以上の壁の肥厚を呈する」とされるが,臨床的には明確な基準はない.画像診断の文献的考察から「4mm以上の壁肥厚を認め,壁肥厚に一致して拡張したRASや壁在結石を認めるもの」と定義し,壁肥厚の計測は腹部US(EUS),造影CTで行い,小嚢胞構造やコメット様エコー,pearl necklace signを参考に診断するのが妥当である.胆嚢癌疑い例は,造影CTやEUSで表面粘膜や層構造の詳細な検討を行い,胆嚢癌除外困難例,分節型の胆石合併や砂時計様変形例,有症状例,結石充満例は胆嚢摘出術を考慮する.経過観察は,初回は3~6月後とし,変化がなければ以後は6~12月毎が推奨される.

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© 2020 日本胆道学会
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