日本味と匂学会誌
Online ISSN : 2424-1326
Print ISSN : 1340-4806
5.食品の香りとフレーバー開発 : おいしさを目指して(<総説特集II>食における味とにおいの接点-5,うまみ研究会公開シンポジウム)
斉藤 司
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2009 年 16 巻 2 号 p. 179-184

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抄録

ユズの香りを特徴付けている微量香気成分の同定は、今迄にない特徴あるユズフレーバーの開発に繋がった。セロリの重要香気成分であるフタライド類は、嗅覚を刺激することにより、こくを高めることを見出した。分析技術の発展により極微量の香気成分の同定が可能となり、このようなより本物感のあるフレーバーを生み出す推進力となっているが、フレーバーを開発する最終段階においては、フレーバーリストの感性が極めて重要となる。香料会社では、様々な加工食品の「おいしさ」を高めていきたいと願い、最新の知見に基づき日々新たなフレーバーの開発を行っている。

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© 2009 日本味と匂学会
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