東京未来大学研究紀要
Online ISSN : 2433-5487
Print ISSN : 1882-5273
原著
「つるばら村」シリーズにおけるお店やさんの意味するもの
佐々木 由美子
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キーワード: 自然, 贈与, 閉鎖性と開放性
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2023 年 17 巻 p. 71-82

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抄録

 『つるばら村のパン屋さん』(講談社、1998)を第一冊とする「つるばら村」シリーズは、茂市久美子の人気シリーズである。つるばら村の豊かな自然の中で繰り広げられる物語は、幻想的で優しくあたたかく、現実と非現実とが渾然一体となった独自のファンタジー世界が構築されている。「つるばら村」シリーズをはじめ、茂市の児童書作品においては、お店やさんが中心となって展開しているものが6割以上に上る。 本論では、つるばら村に登場するお店やさんや、そこで扱われるモノを中心に、お店やさんが果たす役割や、つるばら村というファンタジー世界のあり方、作品世界のあたたかさ、やさしさ、癒しがどこから生まれてきているのかについて考察した。

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