東海北陸理学療法学術大会誌
第25回東海北陸理学療法学術大会
セッションID: O-33
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不全脊髄損傷者に対する体重免荷トレッドミル歩行による対称性変化
*長谷川 隆史鈴木 重行野々垣 聡田中 宏太佳元田 英一内山 靖
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抄録
【目的】
 不全脊髄損傷者の歩行では、脳卒中片麻痺患者同様に左右の非対称性がみられる。脳卒中片麻痺患者に対する体重免荷トレッドミル歩行では対称性が改善すると報告されているが、不全脊髄損傷者についての報告はない。
 そこで本研究では、歩行速度と体重免荷量による対称性変化を明らかにすることを目的とする。
【方法】
 C病院に入院中の不全脊髄損傷者6名(平均年齢48.5±15.5歳、ASIA IMPAIRMENT SCALE D 6名)を対象とした。
 測定条件は3種類の歩行速度と3種類の体重免荷量による計9パターンを設定した。まず、手すりを掴んだトレッドミル歩行で0%BWSの快適速度を決定し、次に、1分間歩行可能な最大速度を決定した。体重免荷量は体重免荷なし(0%BWS)・体重の25%免荷(以下25%BWS)・体重の50%免荷(以下50%BWS)の状態で、快適速度・最大速度・快適速度と最大速度の中間速度を組み合わせた。測定順序は9パターンを無作為に設定し、それぞれ1分間歩行した。
 各パターンの歩行をビデオ撮影し、立脚相割合、遊脚相割合、対称性(優位側/劣位側)を算出した。
 統計処理は反復測定1元配置分散分析と多重比較により、有意水準5%で検定を行った。
 研究にあたっては、全ての対象者に文書と口頭にて十分な説明をし、文書による同意を得た。
【結果】
 各速度における遊脚相の対称性は体重免荷により改善する傾向がみられ、中間速度では0.86±0.08(0%BWS)と0.92±0.07(50%BWS)、最大速度では0.89±0.07(0%BWS)と0.94±0.08(50%BWS)の間に有意差があった。
【考察・まとめ】
 体重免荷により劣位側下肢の支持性が向上し、劣位側の立脚相割合が増加した。その結果、優位側の遊脚相割合も増加し、対称性が改善したと考える。また、両脚支持期割合が減少したことも要因だと考える。
 不全脊髄損傷者に対する体重免荷トレッドミル歩行では対称性を改善することができる。
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© 2009 東海北陸理学療法学術大会
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