学術の動向
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ウィズ/ポストコロナ時代の民主主義を考える ─「誰も取り残されない」社会を目指して─
コロナ・パンデミックと社会調査
有田 伸
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2022 年 27 巻 9 号 p. 9_44-9_46

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抄録

 ウィズ/ポストコロナ社会を「誰も取り残されない」ものとするためには、まずコロナ禍の下で誰がどのような困難を抱えているのかを、その潜在的な可能性まで含めて、きちんと把握する必要がある。そのためには、現在の社会状況に即した社会調査を適切な形で実施していくことが重要な課題となるだろう。ウェブ調査をはじめとする新しい形式の社会調査は、このための有効な方策の一つであるが、このような調査形式の新しさを、調査の代表性とどのように両立させられるかが鍵となる。この両立のためには調査対象者から十分な調査協力を得ることが何よりも重要となり、このためにも、社会調査とそれによって得られた知見がどのように社会に還元され得るのかを、わかりやすく説明していくことが要されるだろう。

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