ヒートポンプ給湯機の水加熱器において入口水温の上昇を想定する場合,臨界点が高い冷媒の使用が有効である.その場合,水加熱器は凝縮器として動作する.本研究では,市販給湯機で用いられている四葉伝熱管の一部の流路形状を模擬した水力等価直径 1.44 mm の三角形細管を対象として凝縮熱流動特性に及ぼす流路断面形状の影響を実験的に評価した.冷媒にはHFC-245fa を用い,水平配置として重力に対する配置の方向,すなわち頂点上向きの正立配置,下向きの倒立配置の凝縮熱伝達率に及ぼす影響を評価した.さらに,凝縮試験部出口で流動挙動と断面平均ボイド率を同時計測した.実験結果から,正立配置高乾き度条件においても頂部の隅に液膜が保持されること,流動様式の環状流遷移条件,平均ボイド率,凝縮熱伝達特性に及ぼす管配置の影響が小さいことが明らかとされた.