特殊教育学研究
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知能障害学童及び成人のバランス運動と行動調整能力
国分 充葉石 光一奥住 秀之
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1994 年 31 巻 4 号 p. 27-35

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抄録

バランス運動に関し、片足立ちの成績に比して平均台歩きの成績が低いという群(S群)の障害様相が、行動調整能力の問題と関連しているかどうかを確かめるため、重度から軽度までの知能障害者6歳から51歳129名を対象に、平均台歩きと片足立ち、行動調整能力についてはGarfieldのmotor impersistence testのうちの行動の持続に関する3課題の測定を行った。その結果、片足立ちは行動調整能力との関連がきわめて明瞭であるのに対し、平均台歩きは行動調整能力と無関係ではないにしても関連は弱いことがわかり、S群の障害様相が行動調整能力の問題と結びついていることが明らかとなった。また、知能障害者7歳から51歳92名を対象として行った台上片足立ちの測定から、行動調整能力の低い者の場合には、直観的に行動を方向づけ、調整する物が存在する状況の中でバランス能力を改善していくという指導法が示唆された。

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© 1994 日本特殊教育学会
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