糖尿病
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NODマウスの膵腺房細胞におけるチモゲン顆粒数の減少
江本 正直木村 茂角谷 佳成中尾 大成中井 一彦古田 浩人松谷 秀俊宮村 敬平岡 純一
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1986 年 29 巻 10 号 p. 927-935

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抄録
I型糖尿病のモデル動物であるNODマウスの膵腺房細胞について, チモゲン顆粒の増減と3Hleucineの取り込みを検討した.
(1) 膵島炎の未だ存在しない3週齢NODマウスの膵腺房細胞におけるチモゲン顆粒数ならびに3H-Leucineの取り込みは, 対照のICRマウスと比較して差異を示さなかった.
(2) 膵島炎が存在する3~5ヵ月齢NODマウスの膵腺房細胞におけるチモゲン顆粒数ならびに3H-Leucineの取り込みは, 対照のICRマウスと比較して糖尿病未発症群で減少傾向を示し, 糖尿病発症群で著明に減少した. 特に糖尿病発症群のチモゲン顆粒は摂食状態で著しく減少し, セルレイン投与による細胞外への放出後, 回復過程に著しい遅延を示した.
(3) 以上よりNODマウスの膵腺房細胞は, 膵島炎の出現後チモゲン顆粒の減少を示し, その成因の一つとして膵酵素蛋白の生成低下が示唆され, 糖尿病未発症群に比べて糖尿病発症群で特に高度なことが示唆された.
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© 社団法人 日本糖尿病学会
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