糖尿病
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前部虚血性視神経症と突発性難聴をほぼ同時期に発症したインスリン非依存型糖尿病の1例
岩崎 誠米田 正太郎置塩 達郎
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1995 年 38 巻 8 号 p. 643-647

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抄録

尿病に前部虚血性視神経症 (以下AION) と突発性難聴をほぼ同時期に併発した1症例を報告する. 症例は53歳の女性で, 8年の病歴を有するインスリン非依存型糖尿病と高血圧症を基礎疾患とした. 糖尿病はグリクラジドで治療され, 比較的良好な血糖コントロールであった. 1994年6月突然の左眼のかすみと視力低下のため眼科を受診し, AIONと診断された. AION発症1週後, 左耳の耳鳴が起こり, 突発性難聴と診断された. ウロキナーゼ, プロスタグランディンE1, ビタミンB1, B12が投与されたがAIONについて改善はなく, 突発性難聴のみ軽快した. 頸動脈の血管雑音の存在, MRIでの皮質下の多発性脳梗塞の確認などから, 病因として, 脳動脈の粥状硬化性病変による循環不全が推定された.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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