東海公衆衛生雑誌
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春日井市の小学校給食における指導項目および残菜との関連
太田 綾乃大野 和佳奈佐々木 彩乃瀬川 夕蘭田中 咲帆宮野 みのり宮本 梨央山内 千尋近藤 今子
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2020 年 8 巻 1 号 p. 77-84

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抄録

目的 小学校での給食時の食育に関する指導の実態を残菜量との関連も含め把握し,クラスの担当教諭と栄養教諭との連携による小学校での給食時における食育の一層の推進を図るための基礎資料を得る。

方法 調査は平成30年9月に春日井市内小学校から選定した9校のクラスを担当する教諭計180人を対象に,自記式無記名で行った。分析は回答があった149人(回収率82.8%)を対象とした。単純集計以外に残菜の有無別の給食時の指導項目の「児童の習得」,「給食以外の取り組み」,「栄養教諭・栄養職員の関わりがある」およびマナーに関する具体的な指導項目の「児童の習得」の得点(各項目ありを1点とした合計点)をt検定,さらに,残菜減への雰囲気づくり,学級経営の給食重視,給食時の指導項目毎の「児童の習得」,「給食以外の取り組み」,「栄養教諭・栄養職員の関わりがある」,マナーに関する具体的な指導項目毎の「児童の習得」との関連をカイ二乗検定により検討した。

結果 給食時の指導項目では「栄養のバランス」に対して,栄養教諭・栄養職員の関わりがある(69.1%),および関わり希望 (38.2%) が共に最も高かった。マナーに関する具体的な指導項目では「偏食をしない」に対して,栄養教諭・栄養職員の関わり希望が最も高かった(41.6%)。残菜なしの場合,有意に給食時の指導項目の「児童の習得得点」(残菜あり3.9,残菜なし5.0),「給食以外の取り組み得点」(2.4,3.5),「栄養教諭・栄養職員の関わりがある得点」(2.0,3.7) が高く,残菜減への雰囲気づくりに努め(36.3%,74.3%),学級経営の給食重視(51.8%,73.5%)をしていた。さらに,残菜なしの場合は,給食時の指導項目13項目中「児童の習得」では3項目,「給食以外の取り組み」では5項目,「栄養教諭・栄養職員の関わりがある」では7項目が,マナーに関する具体的な指導項目9項目中「児童の習得」で2項目が有意に良かった。

結論 クラス担当教諭は栄養教諭・栄養職員に,偏食の改善や栄養のバランスおよび食文化に関する項目に関わることを求めていた。残菜がない場合は,給食時の指導項目の児童の習得,給食以外での取り組み,および栄養教諭・栄養職員の関わりがある,マナーに関する具体的な指導項目の児童の習得,残菜減への雰囲気づくり,学級経営の給食重視のいずれも良好であった。

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