2010 年 12 巻 4 号 p. 024-031
タイではエネルギー消費量の38%が運輸部門に起因しており,また貨物輸送の92%がトラックによって輸送されている.トラック輸送はCO2排出の主要因の1つであることから,鉄道や水運によるインターモーダル輸送の活用が求められている.本研究では,インターモーダル輸送の活用によるエネルギー節減効果を計測するため,トラックのみ・鉄道インターモーダル・水運インターモーダルの3つの輸送機関の機関分担率を決定変数としたエネルギー消費量最小化モデルを輸送時間と輸送料金を加えた多目的最適化問題として構築した.そして,タイのバンコク-ハジャイ間の貨物輸送をケーススタディとしてエネルギー節減効果を計測し,モデルの有効性を検討した.