北米航路コンテナ船の最短ルートである日本海に近接しているとの優位性を踏まえ,日本海側拠点港湾の検討が開始されようとしている.しかし,これまで,日本海を通航した全てのコンテナ船を把握することは困難であったため,定量的に通航隻数を把握した統計データや研究は見当たらなかった.以上を踏まえ,本研究は,船舶動静データに,津軽・関門海峡におけるAIS(船舶自動識別装置)データを組み合わせることにより,北米航路コンテナ船の日本周辺での通航海域を把握・分析したものである.さらに,過去の通航海域についても推計を行った.