運輸政策研究
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報告論文
東日本大震災後の東京電力管内電力需要の定量分析
-2011年夏期の節電効果の速報-
兵藤 哲朗
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2012 年 15 巻 1 号 p. 020-025

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抄録

東日本大震災により,東京電力および東北電力管内の電力供給能力が著しく低下し,電力需要の高い2011年夏期には,政府による節電要請が下され,産業界や市民生活にも大きな影響を与えた.節電運動の一環として,時刻別の電力需要が公表されていることから,本分析では,節電実態について定量分析を行い,その効果を明らかにすることを試みる.具体的には,気温と電力需要の相関が極めて高いことから,時刻別の電力需要を推計する重回帰モデルを推定し,震災影響がなかった場合の電力需要を推計する.その推計値と,実績値を比較することにより,需要量減少の特性を考察した.結果から,ピーク時期(7・8月)では,当初の予定以上の15%を越える節電効果が認められた.またピーク分散効果についても,時刻別推計値の変動係数を算出することにより,その実績を確認することができた.

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© 2012 一般財団法人運輸総合研究所
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