抄録
地域で生活する高齢者が、個人および集団で継続的に活動可能な笑いを取り入れた口腔機能向上プログラム(健口プログラム)の検討を行った。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、2段階にて介護施設での実践を行った。各調査対象者は5人であった。第1段階として、①開口体操、②パタカラ体操、③口唇・舌体操の実施を行った。その結果を踏まえ、早口言葉であった②の体操に替える形でカラオケの笑い・楽しみの要素を取り入れ、第2段階として3つの体操を行った。
第2段階では、体操開始時点から体操実施3ヶ月後のオーラルディアドコキネシス(口腔交互反復運動)による口腔機能の評価において、「パ・タ・カ」の発声回数の平均値が増加した。参加回数が増えると、笑顔もみられ、利用者同士で声をかけ合うなどの様子がみられ、継続的に実施されていた。
結果として、視覚や聴覚を刺激して楽しめるボーカル曲を取り入れたプログラムを継続的に集団で実践することにより、効果を上げやすいことが分かった。カラオケにはそうした要素があり、また90歳以上の超高齢者でも口腔機能改善がはかれることも分かった。