2022 年 67 巻 3 号 p. 129-136
ダイズ圃場で蔓延する帰化アサガオ類に対する有効な除草剤処理体系を構築するため,2019年~2020年に広島県内のマルバルコウまたはマメアサガオが蔓延する生産者のダイズ圃場において,各草種の生態的特性の解明および新規選択性茎葉処理剤であるフルチアセットメチル乳剤およびイマザモックスアンモニウム塩液剤を組み入れた茎葉処理剤処理体系の防除効果を検討した。マメアサガオはマルバルコウと比較して累積出芽率が早期に上昇し,累積出芽率が90%に達したのは,マルバルコウではダイズ播種16~27日後,マメアサガオでは10~14日後であった。また,葉齢進展や蔓化の時期もマメアサガオの方が早く,マルバルコウと比較して初期生育が早い傾向であった。茎葉処理剤の処理区では,秋季のマメアサガオの残草量とダイズの苗立ち数との間には負の相関関係が,ダイズ群落内相対光量子束密度との間には正の相関関係がそれぞれ認められた。従って,マメアサガオに対する茎葉処理剤の防除効果を高める上では,茎葉処理剤の適期処理に加えて,ダイズの苗立ち数の確保や初期生育促進によるダイズの被陰効果の向上が重要であると考えられた。