コンピュータ支援画像診断学会論文誌
Online ISSN : 1347-9245
ISSN-L : 1347-9245
3 巻, 2 号
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  • 笠井 聡, 藤田 広志, 原 武史, 畑中 裕司, 遠藤 登喜子
    1999 年3 巻2 号 p. 10-16
    発行日: 1999年
    公開日: 2004/09/30
    ジャーナル フリー
    本研究の主な目的は,われわれのディジタルマンモグラム上の腫瘤陰影の自動検出アルゴリズムにおいて,乳腺の一部による索状影を検出している偽陽性候補を,11個の特徴量を用いて削除する処理を加えることである.これらの特徴量とは,(1)縦横比,(2)最小幅,(3)円形度,(4)候補内部の平均コントラスト,(5)候補中心部の平均コントラスト,(6)重心を中心とした同心円上の画素値分布の標準偏差の平均,(7)候補中心部のroughnessの正成分,(8)同負成分,(9)乳頭の位置を考慮して決定した一定方向の強度成分の割合,(10)候補中心部のアンシャープマスク画像の標準偏差,および(11)重心を利用した方向別強度比である.これらの11個の特徴量に対して,判別分析を用いて偽陽性候補を削除した.検出システム全体の評価として,臨床画像データ884枚を対象とした腫瘤陰影の検出実験を行い,真陽性率87%のとき,一画像当たりの偽陽性数は1.7 個という結果を得た.以上より,本論文で提案した手法が,索状構造の偽陽性候補削除に有効であると結論付ける.
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