九州作物学会報
Online ISSN : 2759-5862
Print ISSN : 2759-5854
最新号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 柳田 健志
    2025 年2 巻 p. 2-7
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/08/01
    ジャーナル フリー
     宮崎県において,J-クレジット制度に対応した中干し延長技術について,「ヒノヒカリ」,「み系358」を供試し生育及び収量,品質,食味に及ぼす影響を検討した.
     中干し延長技術は晩生の「み系358」が中生の「ヒノヒカリ」より適性があると考えられるが,両品種ともに精玄米重への影響は確認されなかったことから,技術の導入は可能である.「ヒノヒカリ」の食味官能試験において,総合評価に有意差は認められなかった.農産物検査等級は両品種ともに,中干し延長と慣行の中干し区で差はなかった.
     中干し延長技術は,慣行の中干し期間の7日前から7日後までの21日間で一定の降雨が予想される期間を選択することで実用可能である.
  • 藤浦 淳次, 本多 優志, 森 則子, 広田 雄二, 條島 真紀子, 松尾 一宏, 多々良 泉, 牧野 宏美, 坂本 紀子
    2025 年2 巻 p. 8-13
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/08/01
    ジャーナル フリー
     高オレイン酸大豆品種「佐大HO1号」を奨励(認定)品種に採用し本県における特性を明らかにした.
     「佐大HO1号」は,「フクユタカ」と比較して,場内試験では開花期は1日早く,成熟期は同等,最下着莢節位の高さはやや低く,1莢粒数はやや多く,百粒重は軽く,収量は同等であったが,現地試験では場内試験以上に百粒重が軽く,子実重が1割から2割程度軽かった.
     脂肪酸組成はパルミチン酸,リノール酸およびリノレン酸含有率が低く,オレイン酸含有率が非常に高かった.
  • 平野 貴弘, 野村 充, 津守 春輝, 渋谷 哲平, 山崎 哲, 𠮷良 知彦
    2025 年2 巻 p. 14-17
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/08/01
    ジャーナル フリー
     ダイズの播種遅延を回避することを目的として,早播条件下における栽植密度と摘心処理について検討した.摘心処理は早播栽培で問題となる倒伏を軽減し,1株あたりの個体数を低減した疎植栽培は,青立ちの発生を抑制することができた.
  • 猪狩 芽以, 松本 涼, 石塚 明子, 柿塚 裕理, 内川 修
    2025 年2 巻 p. 18-22
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/08/01
    ジャーナル フリー
     カラスノエンドウに対して除草効果の高い茎葉処理除草剤および効果的な処理時期を検討した.その結果,ベンタゾンナトリウム塩液剤では処理時期に関わらず一定の除草効果が認められたものの,2月上旬処理においてカラスノエンドウの着莢がみられた.チフェンスルフロンメチル水和剤では1月下旬で効果が高かったが,その他の処理時期でカラスノエンドウの残草は多く,着莢がみられた.MCPA ナトリウム塩液剤では3月上旬処理で枯殺効果が確認され除草効果が高かった.いずれの薬剤においても大麦の収量に影響はなかった.
  • 鈴木 崇之, 眞玉橋 將央, 川部 眞登, 秋田 愛子, 山岸 遥河, 澤岻 哲也, 岡田 吉弘, 服部 太一朗
    2025 年2 巻 p. 23-27
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/08/01
    ジャーナル フリー
     沖縄県における紫カンショ品種の違いがサツマイモ基腐病の被害に及ぼす影響について,基腐病多発生条件における圃場試験で,栽培期間を変えて検討した.6か月栽培では,試験1(2022年度)の「おぼろ紅」において,「ちゅらかなさ」に比べ上イモ塊根重が重くなり,試験2(2023年度,試験1と別圃場)でも同様の傾向が見られた.また試験2では「おぼろ紅」において,「ちゅら恋紅」および「ちゅらかなさ」に比べ基部被害率が低くなる傾向があり,試験1でも同様の傾向が見られた.4~5か月栽培では,試験1,試験2ともいずれの項目でも有意差は認められず品種間差が明瞭ではなかったものの,おおむね6か月栽培と同様の傾向が認められた.いずれの品種でも栽培期間が長くなるほど塊根の腐敗率は高まる傾向があったが,「おぼろ紅」では6か月栽培でも全体腐敗率は0~1%であった.
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