伊那谷自然史論集

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日本列島で秩父帯中帯に位置する黒瀬川帯は，九州から東へ四国，紀伊半島，関東山地へと断続的に分布している．その内，紀伊半島東端から関東山地にかけての約250km 間に位置する赤石山脈の秩父帯内には，長い間黒瀬川帯が存在する可能性は指摘されていたが実体は明らかにされていなかった．この度，赤石山脈南部赤石構造帯の北部に，黒瀬川帯の特徴種とされているぺルム紀中世後期のフズリナ類化石Yabeina higoensis Kobayashi を含む石灰岩が存在することが明らかになり，それに伴って黒瀬川帯の構成要素に対比されるペルム紀後期の花崗岩体，前期白亜紀の浅海性堆積岩類などからなる複数のレンズ状地質体が確認できた．それらを八重河内レンズ状岩体群と命名する．

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筆者らは2003 年から継続して飯田市川路の天竜川堤外地にて鳥類標識調査を行っており45 種5115 羽の鳥を捕獲し標識をつけて放鳥した．その中には目視観察では得られない情報が含まれているのでその記録を報告する．

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