ITヘルスケア誌
Online ISSN : 1881-4794
Print ISSN : 1881-4808
ISSN-L : 1881-4794
2 巻, 2 号
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  • 八谷 百合子, 大貝 晴俊, 岡崎 浩子, 藤崎 丈詞, 内田 和彦, 織田 進, 和田 太, 森 晃爾
    2008 年 2 巻 2 号 p. 66-79
    発行日: 2008/02/15
    公開日: 2008/02/21
    ジャーナル フリー
    現在まで、VDT作業者の疲労の程度を解析する方法を確立した研究はほとんどない。生体信号から疲労に関連する信号(以下、疲労関連信号)を抽出することは難しく、生体情報の変化を代用としている。もし、この信号を抽出できれば、疲労の程度も直接評価できる可能性がある。本研究の目的は,VDT入力作業中に計測した生体情報から、多変量解析の一つである独立成分分析(ICA: Independent Component Analysis)を用いて独立成分の信号を抽出し、回帰式にて疲労に関連することを確認する解析手法を提案することにある。まず、被験者のVDT作業中の主観的な疲労評価(自覚症しらべ)を基準に、疲労関連信号を抽出するための実験プロトコールを作成した。その実験プロトコールに従って、5名の被験者に対して、長時間のVDT作業負荷を行い、生体情報を計測した。疲労状況は、自覚症しらべで確認し、生体情報は、表面皮膚温度(前額部と鼻尖部)心拍数、前腕の皮膚血流量、呼吸数を測定した。生体情報は、移動平均処理の後、ICAを用いて独立成分抽出を行った。この独立成分は、回帰式にて疲労の蓄積と伴に増加することを確認した。本実験により、VDT入力作業中に計測した生体情報からICAにより抽出された独立成分は、疲労の指標となりうると可能性が示唆された。
  • 三輪 昭生, 藤原 久永, 福田 章一郎, 福島 邦博, 国末 和也, 吉田 浩治, 戸田 浩, 忠 章, 川畑 洋昭
    2008 年 2 巻 2 号 p. 80-94
    発行日: 2008/02/15
    公開日: 2008/02/21
    ジャーナル フリー
    聴覚障害児の発音指導を行うソフトウェアに応用することを目的として,実信号マザーウェーブレットを用いた聴覚障害児の母音の検出と評価の方法を提案する.提案する方法では,最初に標準信号とする母音から得られた高速フーリエ変換の出力から第1ホルマントと第2ホルマントのピークを選択し,帯域を制限した周波数成分を抽出する.次に,抽出された2つの周波数成分をヒルベルト変換して2つの実信号マザーウェーブレットを作成する.こうして作成した実信号マザーウェーブレットにより対象信号とのウェーブレット瞬時相関を求めることで母音の検出と評価を行う.この手法により,5つの母音を検出してそれぞれを弁別できることを示す.さらに人工内耳の埋め込み手術を受ける前後の聴覚障害児の母音の変化を調べ,その発音が改善されていく過程を示してその有効性を示す.
  • 田中 幹也, 春山 和男, 山田 陽, 若佐 裕治, 明石 卓也
    2008 年 2 巻 2 号 p. 95-103
    発行日: 2008/02/15
    公開日: 2008/02/21
    ジャーナル フリー
    少子高齢化の進展に伴い高齢者の福祉現場では様々な問題が生じている。特に中小規模の高齢者福祉施設や一般家庭では介護者の人手不足が深刻で高齢者の移動を自動的に検知し通報するシステムの開発が望まれている。このためここでは中小規模の高齢者福祉施設や一般家庭でも導入可能であり,安全で,安価で,故障の少ない超音波レーダと電灯線通信を用いた移動検知通報システムを開発したので報告する。本システムは高齢者がベッドから離れようとした場合や居室から出ようとした場合にそれを検知し,管理室や別室の介護者に警報を発する移動検知通報システムである。
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